西陣織とは

京都の伝統工芸である西陣織の織物技術としての発祥は平安京以前でその歴史は1200年以上になると言われ、宮廷に利用される高級織物として発展してきました。”西陣”という名前の由来は、応仁の乱(1467-1477)の際に山名宗全率いる西軍の陣地が置かれていた地域が、かつてより織物作りで栄えていたことから西陣織と呼ばれるようになりました。

西陣織の特徴は先染めの糸で様々な文様を美しく織り込むその織りの技術にあります。経(タテ)糸と緯(ヨコ)糸の関係性を計算して織ることで、立体構造から成る独特の上品な風合いが生まれます。1つの美しい織物を織り上げるまでにはデザインから始まり、糸の素材、糸染めの色、糸の太さ、そして無数とも言える織り方の中からどの部分をどの織り方で織るか、等の様々な変数から最善なものを選ぶことが求められます。そこに辿り着くには膨大な知識や経験が必要で、それこそが長年受け継がれてきた伝統工芸としての西陣織の職人技とも言えます。

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